外国の方が日本に来て日本人と仕事をすると
不思議に感じることが多いそうです。

日本の常識が世界の非常識であることは
決して珍しいことではありません。

特に、外国人が上司となり
日本人の部下を数多く抱えるような状況下では
よりその傾向が顕著になるようです。

サッカー元日本代表監督のフィリップ・トルシエ監督は
日本代表の監督に就任して、
日本人の考え方にとてもショックを受けたそうです。

彼は日本人についておもしろい表現をしています。

「日本人が赤信号で渡らないのは 判断力がないからだ」

車も全然通らない交差点の赤信号で
じっと待っている日本人の姿は
個人主義の強いフランス人には奇異に映ったのでしょう。

もちろん
私は赤信号ではしっかり待ちますが(笑)

そして
それがサッカーのプレーにも表れると彼は言うのです。

日本人はセオリー通りにはやるが
それを飛び越えたところでの発想や動きが少ないと
言いたかったのだと思います。

サッカーには
セオリーを超えた発想や動きが必要不可欠です。

その様をトルシエ氏はこう表現しています。

「サッカーは昼間に銀行強盗に入るようなものだ

 相手は屈強なガードを擁し
 さまざまな守備シミュレーションを行っている

 攻撃側はそれを前提の上で仕掛けなければならない

 つまり、相手の想定範囲内での攻撃では歯が立たない

 工夫力が必要だ!」

結局、普通のことをしていては点を取ることができないんです。

これは
日本人の経営者にも通じることがあると思います。

人間には無限の可能性が秘められています。
私は常にそう確信しています。

でも多くの人は
自分の可能性を否定してしまっているとしか
思えないような行動ばかりをとっているように
私の目には映ります。

その最大の理由とは何だと思いますか?

……(ちょっと考えてみましょう)……

はい、自分なりの答えを思い浮かべたまま
読み進めてくださいね。

当り前のことなんですが
同じことを繰り返していても
同じような結果しか得られません。

私の知り合いでパソコンが苦手な人がいます。

彼は

「あれ、おかしいな。あれ、おかしいな」

と言い続けながら
同じボタンを何回もクリックしています。

私が

「隣のボタンを押してみたら」

とアドバイスをすると、意外にもうまくいったりします。

中小企業の経営者で
いつも同じ失敗を繰り返す人も
結局いつも同じ入力をおこなっているから
同じ出力(=結果)しか返ってこないんです。

では、同じことをし続けることなく
工夫力を発揮するにはどうしたらよいのでしょう?

≪工夫への第一歩≫

それは

“いつもと違うことをしてみる”ことです。

自分の枠にとらわれないと言い換えてもいいでしょう。

人間は意識しないでいると
自然と偏った思考法に陥りがちです。

したがって
自分の枠にとらわれない
セオリーを超えた発想や動きを
心がけてみましょう。

そして

“簡単に諦めないこと”

素晴らしい発想や工夫は簡単には出てきません。

ですので、簡単に諦めずに
脳みそに汗をかきながら考え抜きましょう。

物事は必ずどこかでつながります。

最後まであきらめなかった人が
勝者になっている現実を忘れないでください。

これが、私が考える
【無限の工夫力発揮法】です。

物事を始めるのに言い訳はいりません。

工夫力を発揮して
素晴らしいゴールを手に入れてください。

アメリカ人が考えたジョークでこんな話があります。

場面は、沈没しかかっているタイタニック号。

救命ボートの定員は乗客の半分しかなく
子供や女性を優先的にボートに乗せて
男たちは流氷が浮かぶ海に飛び込まなければなりません。

船員たちは男たちに海に飛び込むように説得します。

イギリス人に対しては
「あなたはジェントルマンですよね」

これで黙って、海に飛び込みます。

アメリカ人に対しては
「ここで飛び込めばあなたはヒーローになれる」

これでアメリカ人は海に飛び込んでしまいました。

では、ドイツ人はどうでしょう?
「これはルールです」

ルールに則って飛び込んだようです。

さて、日本人はどう説得されて海に飛び込んだのか?

答えは
「皆さんそうしていらしゃいます」
だそうです。

日本人は主体性がなく
自分で物事を決められないという例えらしいのですが
正直笑えませんね(汗)