結論から言いますと、人は意外と不合理です。

それを指し示す例として、例を挙げます。

売上の伸びている不動産屋は
内覧の際、まず最初に
あまり魅力的でない物件から見せるそうです。

とある電気屋では
テレビを陳列するときに3つ値段順にならべて
一番売りたいものを真ん中に置くそうです。

あるフレンチのお店では
非常に高い値段のコースを追加したところ
売上が伸びたそうです。

いったいなぜでしょうか?

本日は、人の不合理さをベースに
『売上アップ!認知のゆがみ活用法』
という内容でお伝えしていきたいと思います。

人間の認知とは実はかなりもろいものです。

次の図を見てみてください。

http://oakio.gooside.com/art/art16.html

実は真ん中にある二つの円は
驚くことに同じ大きさなんです。

違うのは周りにあるのが
大きい円なのか、小さい円なのか
ということぐらいです。

ここから何が分かるかというと

「人間は相対的にしかその価値を判断できない」

ということです。

つまり

「人は何かと比較することでしか
 価値を判断することができない」

ということになります。

先ほどの図で言うと
周りの円の大きさに気を取られて
中央の円が大きく感じたり
小さく感じたりするのです。

冒頭でお話しさせていただいた
不動産屋、電気屋、フレンチ料理屋の例も
これをうまくつかっているのです。

普通の人はプロではないので
当然、不動産の適切な値段を知りません。

そこで、最初に見る物件が
すべての判断を決める基準になります。

最初にあまり魅力的でない物件を見せることで
次の物件(売りたい物件)が
さっきの物件よりもお得であるという思考が働くのです。

結果、契約する確率が高まります。

電気屋のケースも同様で
よっぽどの家電愛好家でない限り
他のメーカーのテレビと比較することでしか
判断する材料がないのです。

先ほどの不動産屋との違いは
テレビは機能においてそれほど大きな差がつかず
メーカー間による差が直感的にわかりづらい点です。

したがって、隣のテレビと比較して
安くもなく高くもない商品を
なんとなく選ぶ傾向があるようです。

フレンチレストランも同じ考え方です。

フレンチの値段はピンキリで
必ずしも味と値段が比例するとは限りません。

高い値段のコースが一つでも入っていると
その値段との比較をしやすくなり
他のコースが割安に見える結果
2番目のコースの売り上げが伸びます。

このフレンチレストランのオーナーが
利益率が一番高くなるメニューを
2番目のコースに設定していたのは
言うまでもありません。

絶対的な価値はありませんので
認知のゆがみを利用して
あなたも売上アップを目指してください!!

先ほどの図を見た方は

「これが本当に同じ大きさなの!?」

と、驚かれたのではないでしょうか?

周りのものをうまく使って
“見せ方”の工夫をしてみるとおもしろいですよ。