突然ですが、あなたは
ピンチに出くわしたことはありますか?

スポーツの世界ではよく
「ピンチの後にチャンスあり(チャンスの後にピンチあり)」
と言われます。

野球ではピンチをしのぎ切った後に
得点が入ることが多く、
サッカーでもたくさんのチャンスを逃した後に
失点してしまうケースが多いそうです。

ここで、経済の話に話題を変えますが
最近はご存知のように株価が大変低迷しております。

アメリカの経済指標であるニューヨークダウで
最近の目立った値動きを見てみると

2008年9月30日史上最大の下げ幅(777.68ドル)
2008年10月13日史上最大の上げ幅(936.42ドル)

ダウ史上最高値
2007年10月9日14,164.53ドル

となっています。

ここで、勘のいい人は気づいたかと思いますが
去年まではアメリカの株価は大変好調で
アメリカの歴史上最高の株価でした。

その一年後には過去最大の暴落があり
その数週間後には
一日の最大の値上がりを記録しています。

1929年、教科書でも習ったことのある
「金融恐慌」もそうでした。

1929年9月3日にはNYダウは381ドルという
最高値を記録したかと思ったら
1929年10月24日に大暴落しました。

24日はウォール街周囲は不穏な空気につつまれ
警官隊が出動して、警戒にあたらなければならなず
シカゴとバッファローの市場は閉鎖され、
投機業者で自殺したものは、この日だけで11人に及んだとか…

ここで注目していただきたいのは、
1929年というと株価が下がりまくったイメージがありますが
年の後半である9月までは史上最大の好景気だったのです。

つまり、ピンチとチャンスは表裏一体であり、
コインの裏表のようなもので、
常に隣り合わせと言えるのではないでしょうか。

日本も例外ではありません。

最大の上昇率
2008年10月14日9,447.57円+1,171.14円(+14.15%)

歴代2位の下落率
2008年10月16日8,458.45円-1,089.02円(-11.41%)

ちょうど1年前の2007年10月くらいまでは
株価が18,000円もあり
数多くの企業が市場最高の利益という決算を発表していた。

内閣府の景気動向指数研究会は
2007年7月30日に会合を開き、
2002年2月から始まった現在の景気拡大の期間が
2006年11月に
「いざなぎ景気」(1965年11月~70年7月の57カ月)を超えて
「戦後最長になった可能性が高い」と発表しました。

やっぱり、ここでも最大の危機の後に
最大のチャンスが来ることは多いといえそうです。

(注意)
たまたま、株価を例にとってお話をさせていただきましたが、
今回の金融危機に関しては、根本が解決されたわけではないので
これから株価が上がるとも下がるとも申し上げることはできません。
その点、ご了承のうえ、先をお読みください。

ただ、知っていただきたい事実として
「チャンスとピンチが実は似通った兄弟で
ま逆の存在ではない」ということです。

それは「危機」という文字からも明らかです。

危機という言葉を聞くと
ネガティブなイメージを持ちますが

「危」はあぶない、不安定、険しい
などといった意味であり、

「機」は時機、機会(チャンス)などの用い方をし、
転換期としての意味があります。

つまり、危機には経過の岐路、分かれ目
といった意味が含まれており、
全てが悪い状態ではなく
良い方向に向かう出発点にもなるということを示しています。

また、リスクという言葉も同様です。

ハイリスクと言うととても危険な匂いがしますが
リスクとは「結果のばらつき」のことなんですね。

つまり、結果がどうなるかわからないことを示します。

なので、六本木ヒルズの屋上から飛び降りることは
リスクの高い行為ではないんです。
(なぜならば、結果は100%明らかだからです)

世間では

リスク=危機≒無謀

というイメージがありますが
必ずしもそうとは限らないんです。

さて、ピンチとチャンスは常に隣同士であり
交互に目まぐるしく入れ替わることは
ご理解いただけたかと思います。

では、どうやったら
ピンチとチャンスがめぐりめくる中において
成功を手にいれられるのでしょうか?

………………

いきなりですが、正解を発表します。

ピンチとチャンスが激しく入れ替わる世の中で
どのように戦えばよいのか?

それは「待つ」ということです。

徹底して、自分に有利な状況になるまで
待ち続けるのです。

待つというと
ネガティブなイメージがどうしても付きまといますが、
ここで言う「待つ」という行為は、
あきらめることでは決してなく
「虎視眈眈と狙いを定める」行為です。

なので、ただ単に待つだけでなく
「どういう状況を待っているのか」を
明確にすることが重要です。

さらに、そのための準備を
抜かりなくすることが必要となります。

そして、自分が待っていた状況になったら
すぐに事を起こすのです。

これが一番大事なのです。(HIT&WAITの哲学)

現に、プロのマージャン士(プロ雀士)や
ラスベガスで活躍するプロのギャンブラーなどは
自分に徹底的に有利な状況でしか、
勝負をしないそうです。

自分の手が弱いときは負けないことを第一に考え、
次のチャンスに備えます。

ギャンブラーと言うと、
ひたすら勝負し続けるイメージがありますが、
本当に強いギャンブラーって意外と堅実なんですよね。
(そうでないと、生き残っていけないのかもしれません)

世界第二位の資産家であり、
株式投資家として有名なウォーレンバフェットの投資法は
「バリュー投資」と言われており、
「自分の欲しい株が割安になるまで待ち続ける」
スタイルをとっています。

また、日本の戦国時代においても
「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」
の徳川家が、織田信長や豊臣秀吉よりも
長く天下をおさめているのは今更言う必要はありませんよね。

自分のタイミングで勝負する。
その時は必ず訪れるので、しっかり準備をする。

そして、自分のタイミングというのは
あなたのバイオリズムに影響を受けます。

自分のパワーの高いときに攻めることで
結果を出しやすくなりますし
パワーが低いときに焦って動いても
思うような結果は得られません。

まずは自分のタイミングをしっかり知ること
これが重要ですネ!!