メンタルセラピスト溝口耕児は、クライアントのバイオリズムを分析して、適性・潜在能力を引き出し、問題解決のために今すべきことを的確にアドバイスします。

部下の育成方法|部下をヤル気にさせる上司の戦略とは

経営者や経営幹部、そして中間管理職の方々から「部下の育成」について近道はないのかと質問をよく頂きます。業種業態によって部下の教育方法も異なる面があるため、当社がアドバイスを差し上げている企業様の一例を活用事例として紹介いたします。

ご相談いただいた部下の教育に関する問題

社員が自発的に動いてくれない、言われたことしかやらない

部下に対して、上司は期待値があります。「ここまではやってくれるだろう」「こうしておいてくれるはず」、といったものです。
が、期待値に対して、結果は伴わないことが多いです。
特に、自発的に動く、自ら考えて行動してみる、ということをはせず、言われたことしかやらない部下がほとんどです

社員同士でもめている

「誰々がこう言った」「誰々にこう言われた」、そういった、苦情や愚痴、不平などを、上司に訴える部下も多いです。片方の言い分と、もう片方の言い分を確認すると、どうも話が食い違っている。解決するために、双方の話をより詳しく聞いて、整理して、どうするかをそれぞれに指示して、と、上司はこのとき自分の手を止めて、その問題に関わっています。
これは、会社の利益には繋がらない、無駄な時間になります。ですが、こういう問題に手を取られて、自分の仕事に集中して取り組めない上司は、非常に多いのです。

社員の成果があがらない

社員一人一人が、自分のやるべきことを精一杯やってくれれば良いのですが、なかなか成果があがらないときがあります。
きちんと教えたはずのことができなかったり、思うような出来にならなかったり、それらのできない仕事のフォローに回って、自分の仕事がなかなか終わらなかったりと、悪循環に陥ります。一生懸命やってくれても成果がついてこないときに、上司はどうすればいいのかわからず、ストレスを抱えることも多いです。

コミュニケーションが取れない

必要なことや必要な準備を整えて、部下に仕事を指示していても、うまく伝わっていないことがあります。また、こちらの意図を理解してもらえないことも多いです。
自分はこう伝えた、部下は、そう言われていない、そうは思わなかった、というやりとりを経験したことが、過去にあるはずです。
自分は正しく伝えているつもりでも、受け手がそう理解していなければ、指示したように仕事が完了することはありません。それの軌道修正にまた時間を取られるということになり、余計なストレスを感じることになります。
部下とどうコミュニケーションをとればスムーズに仕事が出来て、どうすれば行き違いをなくせるかがわからないのです。

やる気がない

やる気のない部下に、頭を抱える上司もいます。
相手のやる気をアップさせる方法がわからないので、一生懸命コミュニケーションをとって、部下の思いに寄り添おうとするのに、うまくいかないことも多いので、どうすればいいのか、迷ってしまう方がいらっしゃいます。

社長のSさんの事例

溝口式分析学を用いた「部下の自発を促す方法」と「幹部職員の継続するモチベーション」の裏側

社長のSさんは、社員の現状の不満をとり除き、かつ、自発的に会社のために働いてくれるようにするため、溝口式分析学を取り入れました。

溝口式分析学ではプロファイリングの初期分析として性格性質分析を行います。性格性質タイプにはAからFタイプと6通りあります。以下の文章に登場するタイプとは、それぞれの個人を分析した結果を記載しています。

そのときの問題は、経理部長(Bタイプ)が部下(Fタイプ)の育成に悩むもので、「いつもやっていることを考えれば、次にやるべきことはわかるはずなのに、どんな簡単な業務であっても、指示しないと部下が動かない」というものです。

Fタイプの部下にも話を聞いたところ、「自分で考えてやろうとすると注意されるので、言われたことをやるようにしている」という回答でした。

社長として、どちらが正しく、どちらが間違っている、と言ってしまうことは簡単でしたが、どうすれば今の問題が解決し、かつ自発的に動いてくれるかを考え、S社長は部下達の性格タイプを踏まえたアドバイスをしました。

まず、経理部長と部下との業務の棲み分けを、明確にしました。

責任感の強いBタイプの経理部長は、そもそも人に頼る、任せるということが不得意でしたので、部長という立場で考えるとこの仕事は部下に任せて良い、部長がやるべき業務はこれ、と、社長であるSさんが言ってあげることで、どうしても仕事を抱え込みがちな経理部長の交通整理をしてあげました。

同じように、業務の棲み分けをしたことで、Fタイプの部下にも、これは自分の役割だと認識させ、その業務についての責任感を持たせるようにしました。自分の役割が明確になることで、Fタイプの仕事に対するプライドが発揮され、自発的に動くようになります。

また、Fタイプの部下には、任された業務について、経理部長に逐一進捗や結果を報告するよう、徹底させました。
完璧に仕事をしたいという経理部長にとって、任せた仕事であっても、その経緯や結果、細かなことでも把握しておきたいと考えるだろうと先読みしての指示です。報告・連絡・相談を密にすることで、経理部長の不安やストレスを軽減しました。

その結果・・・

それまでは言われたことだけをやっていたFタイプの部下は、「これは自分の仕事だ」という意識が出てきたので、経理部長の指示を待たなくても、自ら動くようになりました。その際、「何を、いつまでに、どうやってやる」といった報告も、きちんと経理部長へ伝えるようになりました。

「人に任せて、自分が楽をしていると思われるのでは?」と不安だった経理部長も、社長のSさんが役割を明確にしたことで、それを受け入れ、人に仕事を任せることを覚えてきました。そして、本来の自分の部長という立場・役割を再認識し、それに集中するようになったので、以前よりも業務がスムーズで効率的にこなせるようになったそうです。

部下に対していつもイライラしていた気持ちがなくなったおかげで、Fタイプの部下に対しても、常に穏やかに報告を聞けるようになり、お互い、コミュニケーションが取りやすくなったと言っています。

コミュニケーションが密に取れるので、ちょっとしたミスのリカバリーもすぐにできますし、こうしたらもっと良くなるのでは、という前向きなアイディアも出やすくなりました。

そのほか当社がアドバイスを差し上げている企業様の活用事例(一部抜粋)

部下の能力が最も発揮できる業務への配置

社員一人一人、何を得意とするのか、何を苦手とするのかは異なります。
本人すら気づいていない才能や能力を、上司が把握し、それを発揮できるように、最適な部署や役割、配置をすることで、彼らは劇的に変わります。
自分のうちに秘められた能力や才能が発揮されることで、自分の実力に自信を持ったり、やりがいを感じるようになると、仕事への取り組みが、「やらされている」意識から、「自らやりたい」という意識へ変化するのです。
自らアイディアを出したり、自発的に行動してくれることで、上司は本来の監督や調整、進捗の把握に集中することができ、皆の生産性が上がります。

部下一人一人に合わせた、得意な仕事のスタイルを提案

人によって、才能や能力が違えば、仕事の進め方も違います。
リーダーシップを発揮したいタイプに、こちらのやり方を押しつけても、その場で返事はするでしょうが、実行力は伴わなくなります。逆に、どういうやり方を考えてるかを聞き入れ、そのうえで、必要な変更のみ行い、本人の主体性を提案してあげることで、自らの責任感で、しっかりと仕事をしてくれます。

上司・部下を配置するときに、マッチアップを考慮して組ませる

能力や性格を配慮するのと同じように、上司と部下が、どういうエネルギーの相互関係なのかを知ることは、とても重要です。
仮に、お互いを信頼し、好意的であっても、エネルギーの相互関係が良くないと、目指すべき成果・結果の面で、目標に達成しないことも多いからです。
互いの力を高め合える関係性でチームを組むことで、よりよい結果に結びつけるだけでなく、仮に相互関係が悪い場合には、間に誰かを挟むことで、その影響を弱めることや、適切な距離で接して、不要なストレスを互いに感じなくて済むようにできます。

上司が部下に指導するときの、効果的な伝え方をアドバイス

人それぞれ、価値観や判断基準は違います。何でも一緒に考えて、会話して、コミュニケーションを取りたいタイプもいれば、必要なときだけ関わる方が楽なタイプもいます。
部下がどちらのタイプかをわかれば、密にコミュニケーションを取ったり、ポイントだけを押さえて、任せるようにしたりと、部下が気持ちよく仕事を進められるように、上司がコントロールできるのです。
また、伝え方も相手によって変えることによって、相手の理解度や受け入れ方が変わります。最初に結論を伝えてから、その理由や考え方を伝えるようにしないと、言葉が上滑りして、まったく聞いていない、また大切なポイントを聞き逃してしまうタイプもいます。また、逆に、全て状況を把握したいから、何から何まで聞いておきたい、というタイプもいるので、使い分けができるようになると、報・連・相が非常にスムーズになります。

バイオリズムの高い・低いに合わせて、目標を細かく設定してあげる

バイオリズムの高い時と低い時とでは、結果や成果は大きく異なります。
本人の努力や頑張りとは別の問題で、気持ちに身体がついて行かなかったり、そもそも意欲が湧きにくかったりが起きます。本人の意志とは関係ありませんが、どうしても周りで見ている側は、先月まで調子がよかったのに何でだろう、とか、手を抜いているんじゃないか、と思ってしまいます。本人が一番、どうして上手くいかないのかを悩んでいるので、こういうタイミングに、上司が部下をうまく導いてあげることで、自信をなくしたり、不要なストレスを感じなくて済むのです。その際に役立つのが、細かな目標設定です。
バイオリズムは日々変化しますが、それは本人にはわからず、思わしくない状況がずっと続くように感じられるので、それを教えて、今は何をすべきかにフォーカスさせてあげましょう。できない理由や原因探しよりも、今やるべき事に集中させることが大切です。

その人を伸ばす言葉の選び方・接し方を取り入れる

褒めて伸ばす、ということがありますが、ただ何となく褒めても、相手には響かない時があります。その人がより嬉しく感じたり、認められている、自分の思いをわかってくれる、と思えるような声のかけ方、接し方ができればどうでしょうか。きっと、自分を理解し、ほしい言葉やアドバイスをくれる上司には、心を開いて、「この人のために頑張りたい」と思ったり、「もっと頑張って、さらに認められるようになろう」と、それまで以上に努力し、自発的に動いてくれるようになるでしょう。
人はそれぞれ、物事の成果を褒められたいタイプもいれば、周りへの思いや配慮、気遣いをしている自己犠牲の部分をわかってほしいタイプもいますし、表に表していない自分の思いに気づいてほしいタイプもいます。
部下がどのタイプなのかで、相手を見るポイントも変わりますし、それに伴って、言葉の選び方や接し方も一人一人に合わせることで、より成果を出す部下を育てることに繋がるでしょう。

周りとのコミュニケーションの際、注意すべき点をアドバイスしてあげる

上司が、部下を理解するのはもちろん大事ですが、部下自身も、自己理解を深めることで、感情のコントロールや、日々のスケジュール調整が楽になります。
いつもぶつかってしまう相手がいるなら、その人の何が気になるのか、どういう捉え方をするとイライラがなくなるか、という接し方のアドバイスをしてあげるといいですし、生産性や仕事の効率が上がらない部下には、部下のバイオリズムに沿ったスケジュールの立て方、タスクのこなし方をアドバイスすることで、目に見えて結果が出てきます。
不要ないざこざや無駄な気遣いをなくすこと、日々のストレスも減らすことは、より仕事に集中できるようになり、会社全体の雰囲気もポジティブに変えていくことが可能です。

補足:部下をヤル気にさせる上司の結末とは

相手の性格とバイオリズムがわかれば、上司が抱えている悩みを全て解決できます。

部下が言われたことしかやらないというなら、部下にとって行動するとき何が障害になっているのか、何に不安を感じているのか、という、やらない理由がわかるのです。つまり、その障害や不安を取り除いてあげれば、安心して行動できるようになります。

また、相手のバイオリズム状態もわかるので、自分の期待値が相手にとって適切なのかもわかります。自分の期待値が、相手のバイオリズムに合致していないなら、こちらも軌道修正して、求める成果を変えてあげることが大切です。

社員同士でもめる問題への対処も容易になります。そもそも、当人達が、何に怒っているのか、困っているのかが、わかるからです。物事の正しい、正しくないよりも、感情的にもつれてしまったものを整え、どうすることでもめなくなるかを、双方に理解させることで、上司はこれらの問題に手を出さなくて済みます。

社員の成果があがらない理由も見えてきます。
もしかしたら、バイオリズム状態が良くないのかもしれませんし、一緒に組んでいる相手との関係性が良くないのかもしれません。そういった問題はないのに、手を抜いているだけなら、指導の仕方、自分の関わり方も変わってきます。
各人に適切な指導が出来るようになれば、成果があがらないことの原因探しに時間を割くこともないのです。

コミュニケーションを取るのも、必然的に楽になります。
自分のコミュニケーションの取り方ではなく、相手に合わせたコミュニケーションの取り方にシフトすれば、行き違いや勘違いは大幅に減ります。
結論が大事なのか、経緯や状況説明が必要なのか、まとめて伝えた方がいいのか、1つずつ区切って頼んだ方がいいのか、そういったことがわかれば、不要な気遣いやストレスもなくなって、各人に合わせたスムーズな対応が可能になるのです。

やる気がない部下は、その根本理由が見えてきます。
成果があがらない時と同じように、どこに原因があるのかわかれば、対処も可能です。原因がわからないから、人は迷い、行動できなくなります。

相手を理解するということで、上司が抱える悩みは解決できるのです。

あなたの仕事がうまくいく12の才能

  • Facebook
  • Hatena
  • twitter
  • Google+
PAGETOP
※溝口メンタルセラピストオフィス、ポテンシャルアナライザー、バイオリズムコーディネーター、溝口式バイオリズム、
ネゴシエスト、ヒューマンマッチアップは有限会社溝口メンタルセラピストオフィスの登録商標です。
Copyright © 溝口メンタルセラピストオフィス All Rights Reserved.