皆さん、大相撲を見たことはありますか?

相撲には、勝敗を決定する審判にあたる「行司」という人がいます。

普通はどのスポーツを見ても、審判の判定は絶対です。

サッカーなどでは、審判の判定に文句をつけると
レッドカードで退場なんてこともありますよね。

しかしながら、相撲には面白い習慣があるんですね。

それは物言い(ものいい)というもので
行司が下した判定(軍配)に対して
周りにいる勝負審判や控え力士が異議を唱えることなんです。

一度審判が下した結果を反故(ほご)にして
周りの審判団や傍にいた控え力士が
その場で異議を申し立てて話し合いで解決する。

「話し合いで解決する」極めて日本的な風習です。

結果、行司の下した決断が覆ることがあります。

ちなみに、物言いの結果判定が覆ることを「行司差し違え」と言います。

ここでリーダーシップについて考えてみましょう

リーダーがいないと叫ばれて久しい日本ですが
皆さんは「リーダー」という言葉を聞いてどんなイメージを持ちますか?

たぶん

・力強さ
・決断力
・熱血

みたいな言葉をイメージすると思います。

読者の皆さんが考えるリーダー像は
≪誰よりもエネルギッシュで能力や才能にあふれている人≫
なのではないでしょうか。

なぜそのようなリーダー像を皆が思い浮かべるのか?

たぶんそれは

「リーダーは誰よりも優れているから
 きっと周りの人に言うことを聞いてもらえる
 (時には、言うことを聞かせられる)」

という心理が働いているからだと思います。

そういったリーダーはみんなの憧れですが、意外と長く続かないんですね。

では、最強のリーダーとはどんな人なのでしょうか?

ここで例を挙げてみましょう。
アイドルに見る最強のリーダーシップです。

僕は、意外とミーハーな部分があります。
なので、アイドルは男女問わず大好きです(笑)

というのは冗談で、メンタルセラピストという職業柄
テレビに出てくる人の心理とかを観察してしまう癖があるんです。

その中で
SMAPの中居くんやTOKIOのリーダーの城島くんは
日本を代表するアイドルグループのリーダーで
個性的なメンバーをよくまとめています。

でも、先ほどの
≪熱血的でずば抜けた能力≫のリーダーというイメージとは
かけ離れているのではないでしょうか。

まして、女性に人気があって歌が上手いのは
キムタクだったり、長瀬くんだったりします(笑)。

むしろ、どことなく頼りなくて
でも愛嬌があってなんとなく手伝ってあげたい
支えてあげたくなってしまうようなリーダーです。

つまり、メンバーは
彼の才能や力強さについていっているわけではなく(失礼!)
彼という人間そのものについていっている。

だから、リーダーについていく人間も

「自分の意思でついていっているだけで
 強要されているわけではない。
 俺は、ただリーダーのことが好きなだけ」

という感覚でいるのだと思います。

きっと、中居くんも城島くんも
先ほどの相撲の物言いのように話し合いながら
皆の意見を上手くまとめて
グループを引っ張っているのでしょう。

このようなリーダーを持つ組織は非常に強いです。

それでは今日のテーマである
『マッスルのリーダーシップ vs 在り方のリーダーシップ』
について考えていきましょう。

力で相手を押さえつけるリーダーシップ

これを私は「マッスルのリーダーシップ」と呼んでいます。

それに対して
特に相手を押さえつけるわけでも、恐怖を与えるわけでもなく
自分自身の在り方を通して周りを引き付けるリーダーシップを
「在り方のリーダーシップ」と呼んでいます。

古い言い方をすると『背中を見せる』という感じでしょうか。

もうわかりましたね。

最強のリーダーとは
「在り方のリーダーシップ」をうまく使っている人のことです。

では、どうやったら
「在り方のリーダーシップ」を身につけることができるでしょうか?

基本的には、以下を常に心がけることです。

1.ずるさがなく素直であること
2.皆の気持ちを考えてあげることができること
3.カッコ悪さをさらけだせること(時には、助けや意見を求めることも必要)
4.自分が全ての責任をとること(人のせいにしないこと)
5.自分の意見をきちんと持っていること
6.にもかかわらず、相手に自分の意見を押し付けないこと

「当たり前じゃん!」そう思った方もいると思います。

でも、簡単で当り前なように見えて意外と難しいのです。

リーダーは一日にして成らず…

上記6点を一年間続けてみてください。

最初はなかなか効果が上がらなかったとしても
必ず一年後には周りの見方が変わります。

今度、中居くんや城島くんをテレビで見かけたときには研究してみてください(笑)